これからこのAli farenの農場には
パイロットファームが建設される
つまりここは、プロジェクトの成果を凝縮した
集大成的な場所になるが
私にとって、とても思い出深い場所でもある
というのも
ここは私がジブチではじめて訪れた調査地で
酷暑の洗礼を受けた鮮烈な記憶があるからだ
その時ここにあったのは個人の農場だけだったが
いつの間にかパイロットファームの予定地になり
さらには学校まで出来てしまったのだから驚きだ
今日同行したのは
おなじみタバレク氏と工事担当のモハメッド氏
これに小学校の校長先生を交え
ネットハウスの草案と
農場に灌漑する井戸水経路の増設について
約1時間ほど現場視察しながら意見交換をしていた
しかしどうやら当初の話とは少し異なり
おおきく2つの問題が持ち上がっていたようだ
それは、学校側にも井戸水経路を増設して欲しいということと
予定地の所有者がファームの所有権を主張するだろうということ
プロジェクトとしては
学校と連携した農場運営に大きな意義があるし
ジブチにとっても貴重なモデルとなるに違いない
しかし、それぞれにそれぞれの事情があり
ジブチではそれが素直にぶつかり合うのだと知り
まずは相手の立場を理解することが
なにより大事なのだと思った
そういえば三年前、地下水調査に同行した役人は
心の底から地域住民をおもって行動していたが
今回の彼からも、同様のおもいを感じ取れた
ジブチではそんな人材が重要なポジションについているのだろうか
だとしたら、それはとても素晴らしいことで
彼らから学ぶことはまだまだ沢山あるのだろう
このポンプが新しいものになって
小学校に通う子供たちの笑顔が増えたら
それはこの国と私たちにとって
明るい未来を示す、かがり火のひとつになるのかもしれない