Group 1

水循環シミュレーション整備 

 Group 1では、ジブチにおける水資源の広域的かつ立体的な分布と循環経路を明らかにすることを目的として研究を行っています。

 具体的には、GETFLOWS シミュレータを用いて、雨季における河川流量および土砂輸送、乾季における地下水の流動と枯渇の進行、地表の乾燥を再現します。

 GETFOWS は地球上の水循環を蒸発散・地表水(表流水)・地下水・土砂の侵食堆積および輸送をまとめてシームレスに解析するソフ

トで、恒常河川がないジブチ国の乾燥地において水資源、緑化、および農地化ポテンシャルを評価するための重要なステップです。

これをベースに、土砂流亡の防止、流域の緑化・農地化、水資源の合理的利用などの可能性を相手国の関係機関とともに検討するとともに、ジブチ全流域にシミュレーションを発展させジブチ国全土における水資源ポテンシャル図を作成します。さらに、同位体分析により各井戸における地下水の由来を特定することにより、国境を越えた水循環系を明らかにします。

 これらの成果は、乾燥地域における河川挙動の再現、対応策の効果検討が可能なシミュレーション事例の構築、循環シミュレーションをベースにした国土保全、防災、農業計画、および水資源管理策の提案という面で大きく貢献できるでしょう。